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認知症ケア

「レム睡眠障害 睡眠中に奇声や異常行動」症状のケア

2020年2月20日

本記事の内容

「レム睡眠障害 睡眠中に奇声や異常行動」症状のケア

「レム睡眠障害 睡眠中に奇声や異常行動」症状のケア

 

レビー小体型認知症では、睡眠中に大きな声で寝言を言ったり、奇声をあげたり、怒ったり、暴れたりといった異常行動が見られます。これらはレム睡眠時に起こるため、レム睡眠障害と言われています。原因は、認知の変動と同じ脳幹毛様体が関与していると考えられています。

※脳幹毛様体⇒脳幹の中にある網の目状のもので、血圧や心拍、呼吸などの調整にかかわっています。視床を通して、覚醒と睡眠にも深くかかわります。

レム睡眠障害は、レビー小体認知症の初期によくあらわれます。レビー小体型認知症の診断の「10年や20年まえからそういったことがあった」という家族もおり、レム睡眠障害は、やがてレビー小体型認知症を発症することを示唆していることもあるのです。なお、中期にはレム睡眠障害は消失していきます。

レム睡眠障害の異常行動

レム睡眠障害の異常行動は、「うわーー」と奇声をあげたり、「この野郎!」「ばかやろう!」と暴言を吐いたりすることが一般的です。急に起き上がったり、手足をばたつかせたり、ベッドからの転落やベッド柵に手足をぶつけるといったことが起こります。ただし、夢遊病のように、立ち上がって動きまわるといったことはほとんどありません。

これらは、悪夢を見ていることがほとんどです。借金とりに追われている夢や嫌いな人に暴力を振るわれている夢だったりします。

睡眠物質と覚醒物質

レビー小体型認知症のレム睡眠障害に対応を行うには、睡眠のメカニズムを理解する必要があります。理解することで、レム睡眠障害が起こる原因や時間帯などが見えてくるからです。

脳の中で、「眠りなさい」という睡眠物質を出している場所は、視床下部前部や前脳基底部です。逆に、「起きなさい」という覚醒物質を出している場所は、視床下部後部や脳幹網様体です。

これらの器官は主に睡眠や覚醒に関わる器官です。

レビー小体型認知症やアルツハイマー型認知症の人は、覚醒物質の生成機能が低下するため、眠っている時間が長くなる傾向にあります。

レム睡眠とノンレム睡眠

レム睡眠

身体が休息していて脳が活動している状態です。特徴は、眼球がキョロキョロと動いていることがあげられます。血圧や心拍数も安定しておらず、夢はこのレム睡眠中に見ます。

ノンレム睡眠

脳が寝ていて、身体が起きている状態です。ノンレム睡眠中に人は寝返りをうちます。1時間に2~3回ほどです。ノンレム睡眠では、脳が休んでいるので、眼球の動きは穏やかで、血圧や心拍は落ち着いています。

赤ちゃんでは、全体の3/4がレム睡眠で、成人では、反対に3/4がノンレム睡眠です。

レム睡眠とノンレム睡眠は交互にやってきて、ノンレム睡眠⇒レム睡眠⇒ノンレム睡眠の周期を90分に1回繰り返します。レム睡眠は朝方になると長くなる傾向があります。

レム睡眠障害の対応

最初のレム睡眠は、就寝してから、ノンレム睡眠を経て90分後にやってきます。奇声や大きな寝言をあげたりするわけですが、10分ほどで落ち着くはずです。暴れたり、ベッドからの落下などの心配がないようなら、見守りで大丈夫です。

朝方のレム睡眠障害は、長くなる傾向があります。10分経っても落ち着かないときは、起こしてあげるのも一つの方法です。ただし、体をゆすって急に起こしてはいけません。なぜなら、現実と悪夢を混同してしまい、混乱や興奮が生じる場合があるからです。

カーテンの窓をあけ、日光の光を入れる。ドアをノックするなど、自然に起きられる、起床の雰囲気作ってあげてください。

睡眠の質を整える

レム睡眠障害の症状を減らすためには、精神的に安定した、穏やかな日中を過ごすことです。日中に不安なことや嫌なことがあると悪夢を見やすいからです。レビー小体型認知症の症状である、認知の変動やパーキンソン症状が日中多い時は、レム睡眠障害も多くなります。

夜中にぐっすり眠れるように、日中活動することが効果的です。昼夜のリズムを整えることや、寝る時間や起きる時間を決めることも効果的です。そうすることで、介護者がレム睡眠障害が起きる時間帯が把握でき、心構えができるので対処しやすくなります。

また、日々の健康管理も大切です。風邪や発熱や脱水などの身体の不調あるとレム睡眠障害は起こりやすくなります。

部屋の明るさは、入眠時10~30ルクス(日中の明るさの1/10程度)就寝時は、1~2ルクス(フットライトの明るさ程度)で調整するのがよいでしょう。スムーズな入眠を促すことができ、良質な睡眠をとることができます。眠気を促す方法として、温かい牛乳を摂ることも効果的です。

薬の服用は慎重に

レム睡眠障害には、一般にクロナゼパムという薬かてんかん用のリポトリールという薬が処方されます。

※クロナゼパム⇒効能効果 運動発作や精神運動発作

※リポドリール⇒効能効果 脳の興奮をしずめ、てんかん発作を抑えます。

ただし、効果が出る人と効果の出ない人があらわれます。これらの睡眠剤は眠りを促す効果がありますが、レム睡眠障害をなくすことができないため、問題解決にはなりません。そればかりか、副作用などの悪影響(幻覚や手足のふるえ)が起きる場合があるので、薬の服用は慎重におこなうべきです。

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