介護施設のレクリエーションに新たな風を吹き込む「オンラインレクちゃんねる」
そのサービスの詳細と効果はどのようなものなのでしょうか?
今回は、デイサービス相談員として9年以上の経験がある僕が、「オンラインレクちゃんねる」のサービスについて詳しく掘り下げてご紹介します。
この記事を読むことで、介護レクリエーションに「オンラインレクちゃんねる」を取り入れるべきかどうかを判断するための参考にしていただけます。
✓本記事の信頼性
当サイト管理者
・この記事を書いている僕は、15年以上の介護経験がある現役の介護士です。
・デイの相談員を9年以上経験しています。
・現在は老健で働いています。
もくじ
オンラインレクちゃんねるとは?サービスの詳細
「オンラインレクちゃんねる」は、株式会社エブリ・プラスが提供するオンラインに特化した介護施設向けのレクリエーションサービスです。
Zoomを活用したオンラインサービスのため、全国どこからでも簡単に参加できます。
テレビやモニター画面を通じて双方向のコミュニケーションが可能。これにより、レクリエーション講師と参加者の間でリアルタイムの交流ができます。
このサービスは、2023年3月にスタートし、介護施設での新しいレクリエーションの形として注目を集めています。
レクリエーションの種類は大きく2つ
レクリーションの種類は、2つに分類されます。
いつでも見れるレクリエーション動画
オンラインレクちゃんねるでは、介護施設限定で無料で視聴できるレクリエーション動画が多数用意されています。
※無料会員登録が必要。
動画には、定番の音楽や体操など、さまざまなレクリエーションの種類が揃っており、利用者のニーズに合わせたプログラムを選ぶことができます。
人気講師によるレクリエーション動画もあり、YouTubeのように好きな時間に視聴できるのも魅力です。
✓動画の種類
健康体操
歌とトーク
エンタメ体操
旅チャンネル
✓お試し視聴
毎日生配信レク(14時~)
毎日14時からは、人気講師による生配信レクリエーションがスタートします。
動画配信とは異なるライブ感や特別感が味わえるのが、この「毎日生配信レク」の特徴です。
Zoomから全国どこからでも参加でき、テレビやモニターを通じて講師と参加者がリアルタイムで交流することができます。
料金プランについて
料金プランは以下のとおりです。
プラン | 非会員 | 無料会員 | 有料会員 |
概要 | 会員登録不要で動画視聴可能 | 動画を好きな時間に視聴可能 | 毎日14時〜の生配信に参加可能 |
料金 | ¥0 | ¥0 | ¥3,500/月(税別) |
お試し動画 | 〇 | 〇 | 〇 |
全動画視聴 | × | 〇 | 〇 |
毎日生配信 | × | △(1回 ¥1,200/税別) | 〇 |
お支払いと解約について
お支払いと解約についは以下のとおりです。
項目 | 詳細 |
お支払い方法 | 銀行振込み(請求書に基づき前払い) |
お支払いルール | 利用月の前月末までにお支払い |
初回お支払い日 | 利用開始日によって異なる (例:4月1日開始→4月末までに4月・5月分を支払い) |
解約について | 月末解約制。解約希望月の前月末までに解約フォームを送信 |
※解約手続きは解約フォームの提出で完了します。
オンラインレクちゃんねるの口コミ紹介
オンラインレクちゃんねるの口コミを紹介します。
施設関係者と施設利用者の口コミを集めました。
施設関係者の口コミ
特別養護老人ホームケアホームズ両国
オンラインレクちゃんねるを利用して、大変有意義な時間を過ごすことができました。これまでにもZoomを使ったオンラインレクリエーションを何度か行いましたが、今回のご利用者の反応は特に良かったと感じます。演奏された曲は他のレクではあまり選ばれないものでしたが、ご利用者が口ずさんだり、いつもより活発に口を動かしていたのが印象的でした。途中のクイズでも、普段は控えめな方が積極的に答えており、とても良い雰囲気でした。また機会があれば、ぜひ利用したいと思います。
有料老人ホームエイジトピアナゴヤ
今回も期待通り、いや、それ以上の素晴らしい演奏とトークで楽しませていただきました。ありがとうございました。
デイサービス 東四つ木在宅サービスセンター
子供を産んだ頃の懐かしい曲が流れて、とても嬉しかったです!知っている曲ばかりで楽しく過ごせました。また、普段おとなしい方が足でリズムを取ったり、認知症の方も一緒に歌を歌ってくれたりと、反応も良かったです。楽しい時間をありがとうございました。
ケアハウス信竜2號舘
本日は『美空ひばりさん歌謡会』を開催しました。利用者様も一緒に口ずさみながら楽しく参加されました。
施設利用者の口コミ
女性 80代
昔から大ファンだった歌手のライブをこんなに近くで見られるなんて、まるで夢のようでした。しかも、直接お話しできる機会もあって、本当に感動しました。ずっと忘れられない素晴らしい思い出になりました。
女性 80代
スターとの生配信での会話が、今の私の生きがいです。次はどんな話ができるのかと毎回ワクワクしています。感動レクは私にとって、なくてはならない大切な存在です。
男性 80代
感動レクで毎回楽しみにしているライブがあることで、日々の生活に張りが出ました。気持ちが前向きになると、不思議と体の調子も良くなる気がします。毎回の参加が今の私の楽しみです。
オンラインレクちゃんねるのメリット
オンラインレクちゃんねるを導入するメリットは以下のとおりです。
レクが苦手なスタッフでも安心できる
デイサービスの現場では、レクリエーションの企画に苦労するスタッフが多いのが現状です。
実際に、デイサービスのレクリエーション担当者の91.0%が「レクリエーションの企画に苦労した経験がある」と答えています。
僕も9年以上デイの相談員として働いていましたが、レクリエーションが苦手で悩んでいるスタッフはどこにでもいました。
新しいアイデアを考えるのは簡単ではなく、同じようなレクが繰り返され、マンネリ化しやすいという課題もありました。
オンラインレクちゃんねるは、このようなスタッフの強い味方になります。
プロのレク講師による質の高いレクリエーションを提供でき、スタッフの負担を軽減し、レクリエーションのマンネリ化を防ぐことができます。
レク講師と参加者の交流ができる
オンラインレクちゃんねるでは、毎日14時から生配信のレクリエーションが行われます。
この生配信はZoomを使って実施されるため、レク講師と参加者がリアルタイムで交流することが可能です。
講師は参加者の様子を見ながらレクリエーションを進行し、コミュニケーションをとることで、より臨場感や特別感のある体験を提供します。
安定して質の高いレクリエーションを提供できる
介護施設では、人手不足や体制の問題で、レクリエーションが十分に行えなかったり、準備が不十分になったりすることがあります。
僕も、人手が足りないときは、一人でレクを進行しながら、途中でトイレに行きたい利用者の対応が入って、レクが中断することがしばしばありました。
オンラインレクちゃんねるを利用すれば、こうした問題を解消できます。
利用者のQOLとADLを維持・向上させる
オンラインレクちゃんねるは、利用者のQOL(生活の質)とADL(日常生活動作)の維持・向上にも貢献します。
多様なプログラムにより、身体を動かす機会を増やし、認知機能を刺激することで、利用者の健康維持と心身の活性化をサポートしてくれるのです。
オンラインレクちゃんねるの接続方法
オンラインレクちゃんねるを施設に導入するために必要なモノは以下の3つです。
・テレビ又はプロジェクター
・ノートPC
・HDMIケーブル
テレビやプロジェクターとケーブルでPCをつなげれば、簡単にオンラインレクちゃんねるを導入できます。
詳しい接続方法は、以下のYoutube動画をご覧ください。
DKエルダーシステムとオンラインレクちゃんねるの違い
オンラインレクちゃんねるの類似サービスに、株式会社第一興商が提供するDKエルダーシステムがあります。
介護予防や健康増進コンテンツを搭載したシステムであり、体や目で楽しめるコンテンツが800種類以上揃っています。
僕が働いていた介護施設でも導入していて、カラオケやハツラツ体操など、さまざまなコンテンツがあり重宝していました。
ただ、料金は、月額8,000円以上とたかめ、あと機器がかなりでかいので場所をとるのが難点でした。
一方、オンラインレクちゃんねるは、月額3,500円と安価、しかもノートPCとテレビがあれば、導入できる点もハードルが低くて良いですね。
何より、毎日の生配信はかなり魅力的です。
なので、DKエルダーシステムを導入している施設は、オンラインレクちゃんねるに乗り換えを検討するのもありだと思います。
最後に:デイ相談員によるオンラインレクチャンネルの実用性を考察
今回は、オンラインレクちゃんねるの詳細を紹介しました。
✓オンラインレクちゃんねるのメリットの再掲
デイの相談員として、オンラインレクちゃんねるの見解を言います。
結論を言うと、オンラインレクちゃんねるの利用価値は高いです。
その理由は、以下の3つ。
・豊富なコンテンツがそろっている
・レク動画を視聴して、質が高かった
・導入施設の口コミを見ると、高評価ばかり
そのため、このサービスは、施設のレクとして、十分に有用だと思います。
スタッフの負担を軽減しつつ、質の高いレクリエーションを安定的に提供できるでしょう。
無料会員でもコンテンツを視聴できます。
また、生配信も1回ごとに参加できるオプションがあるので、まずはサービスの質を体験し、利用者のリアクションをチェックしてみてください。
きっと気に入るはずです。
今回は以上になります。