介護施設のほぼ100%が人手不足の悩みを抱えている
高齢化社会で介護職の需要が増加している、「きつい、きたない、給料が安い」と世間から敬遠されているダブルパンチの介護業界では、必然の悩みです。
今回は、人材確保で悩んでいる介護施設、管理者にむけて、人材確保にはSNSの活用がおすすめって話です。
記事を読めば、SNSが人材確保に有効な理由がわかり、人手不足を解消する糸口がわかります。
✓この記事を書いている人
もくじ
介護施設における人材確保にSNS活用が有効な理由
介護施設における人材確保において、SNS活用が有効です。
なぜなら、SNSには人が集まっていて、SNSは集客に有効なツールだからです。
令和3年度のデータで、SNSの利用者数は、8000万人を超えており、利用率は80%以上です。
Youtubeにおいては、87%以上、LINEにいたっては、92%以上の人が利用しています。
特に若い世代においては、ほぼ100%の割合で何かしらのSNSを活用しています。
全世代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | |
LINE | 92.5% | 92.2% | 98.1% | 96.0% | 96.6% | 90.20% | 82.6% |
46.2% | 67.4% | 78.6% | 57.9% | 44.8% | 34.3% | 14.1% | |
32.6% | 13.5% | 35.3% | 45.7% | 41.4% | 31.0% | 19.9% | |
48.5% | 72.3% | 78.6% | 57.1% | 50.3% | 38.7% | 13.4% | |
Youtube | 87.9% | 97.2% | 97.7% | 96.8% | 93.2% | 82.5% | 67.0% |
引用:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
上記は、総務省が出している年代別の各SNSの利用率です。
ご覧のように、TwitterやInstagramにおいては若い世代で50%以上の人が利用、LINEやYoutubeにいたっては、どの年代でも60%以上と高い利用率になってます。
さらに、2011年度のデータで転職活動でSNSを利用している割合は9.8%。新卒者においては、47.3%です。(電通調べ)
今から、10年以上前のデータで、この数字なので今はもっと利用率が上がっていることは容易に想像できますね。
人材確保には、求人募集をしていることを知ってもらうのが大前提です。
若い世代は、求人サイトや求人広告なんてほぼ見ていなくて、SNSに集まっているんです。
人のいない山奥にラーメン屋をやっても潰れますよね。人が集まる街中でやらないとラーメン屋はやっていけません。
高いお金を払ってサイトや雑誌に広告を出すのは、今や時代遅れになりつつあるのかもですね。
つまり、今後20年.30年と活躍してくれる若い人材を確保するには、SNSの活用が必須になりつつあるって話です。
その流れを察知してか、SNSを利用している介護施設もどんどん増えてきています。
人材確保にSNSを活用するメリット
つづいて、人材確保のおいてSNSを活用するメリットについて解説します。
一つずつ解説します。
無料でできる
基本的にSNSの利用は無料でできます。
厳密に言えば、SNS運用のコストが発生しますが、転職サイトや転職エージェントを利用するより、はるかにコストが抑えられるはずです。
転職サイトに広告を出すときの相場は4週間で20万、転職エージェントを利用して一人採用すると100万以上の採用コストがかかります。
SNS担当を専属で設けたとしても、コストは安くすむはずです。
ちょっと計算して見ましょう。
SNS担当の月給30万で月に3人採用できたとすると、採用コストは30万です。
転職エージェントを利用して3人採用すると300万です。
採用できるか確率も不透明で、ざっくりとした計算なのでこのとおりにはなりませんが、採用コストが抑えられるのは明白ですね。
他の業務と兼務でSNS運用ができれば、さらにコスト削減になりますね。
採用コストにお金がかけられない中小の介護施設は、SNS運用を検討すべきです。
求職者の直接やりとりできる
通常の求人募集では、応募がない限り求職者とコミュニケーションをとることができません。
一方、SNSは求人応募に関係なく日常的にコメントややりとりができる場なので、求職者との距離が近くなります。
また、日常的なツールだからこそ、レスポンスも早いし、返信率も高くなります。
幅広い層にアプローチできる
上記で説明した通り、SNSの利用率は、どの年代においても高い数値になっており、若い世代においてはほぼ100%何かしらのSNSを使っています。
そのため、幅広い層にアプローチできるだけでなく、今後20年、30年と活躍してくれる若い世代にアプローチするには打ってつけのツールです。
人材確保にSNSを活用するデメリット
人材確保におけるSNS活用には、メリットだけでなくデメリットもあります。
一つずつ解説します。
即効性がない
SNSは、始めてすぐに結果がでるわけではありません。
継続的な運用をして、フォロワーを増やし多くの人に見てもらえるアカウントに育てる必要があります。
コメントには必ず答えたり、フォローをしたりと地道な活動が必要です。
SNS運用は、即効性はありませんが、日々の努力が少しずつ成果に結びついてきます。
SNS運用のスキルが必要
SNS運用には、スキルが必要です。
役に立たない、興味を持ってもらえない情報をいくら発信したとしても、結果には結び付きません。
伸びているアカウントを参考にするなどして、SNS運用のスキルを身に着けることも大切になります。
各SNSの傾向と特徴
ここでは、各SNSの傾向と特徴について解説します。
LINE
LINEは、幅広い世代で90%以上の人が利用しているSNSです。
そのため、幅広い層にアプローチができるだけでなく、メールよりもレスポンス率やレスポンススピードが速く、求職者とコミュニケーションをとり、親密感を深めるには有効のSNSです。
Twitterは、主に10代~30代の若い世代が活用しています。
そのため、新卒者や中途若年層、パート若年層をターゲットにするなら有効です。
また、運用方法は基本的に活字なので運用しやすいというメリットもあります。
✓Twitterを利用している介護施設
Facebookは、30代~40代のビジネスパーソンが多く利用しており、働きざかりの中途求職者を採用するのに向いています。
基本的に実名登録なので、信頼性の高い登録者の情報を収集することも可能です。
また、各ジャンルのグループも多いので、介護職が集まっているグループに入れれば、比較的簡単にターゲット層にアプローチすることもできます。
Instagramは、10代~30代の女性が多く利用しています。
そのため、新卒や中途若年層、パート若年層をターゲットにするなら有効です。
運用方法は画像が主なので、文字よりも伝わる情報が多いのが特徴です。
✓Instagramを利用している介護施設
Youtube
Youtubeは、幅広い世代が利用しているSNSなので、幅広い層にアプローチするのに有効です。
また、運用は動画になるので、運用するのは大変だが、伝わる情報量が多いのが特徴です。
✓Youtubeを利用している介護施設
SNS運用はどうすればいいの?
人材確保にSNS活用は有効なのはわかったけど、どうやったらいいの?
そんな声が聞こえてくるので、簡単に運用方法を解説します。
どのSNSでも同じですが、介護に役立つ情報や介護の悩みを解決する情報を発信するのが基本です。
具体的には、入浴介助の仕方や認知症の人との関わり方など、インスタなら画像でYOUTUBEなら動画で発信していきます。
時には、施設紹介や職員紹介、入居者さんの様子などを発信するのも、求職者にどんな職場かアピールするのに効果的になります。
あとは、フォローやコメント、いいねを送るなどの地道な活動の継続です。
SNSのプロフィール欄に、自社サイトのURLや採用ページのリンクを貼っておけば、求職者からの応募が来る可能性があります。
SNS運用の代行を仕事にしている人もいるので、そういうプロにお願いしてみるのもいいですし、意外と施設内でSNS運用が上手でフォロワーをたくさん抱えている職員がいる場合だってあります。
自社内で、SNSアンケートをとると、掘り出し物が発見できるかもしれませんよ。
ただし、LINEについては運用方法がことなります。
LINEは基本的に、多くのユーザーにアプローチするのに不向きです。
なので、他のSNSや自サイトとの併用になります。
まとめ
今回は、介護施設における人材確保においてSNS活用が有効という話でした。
基本的にSNSは無料で始められて、しっかりと育てば人材確保だけでなく、ファンの獲得、施設PRにも役立つツールです。
今後もSNSの利用は伸びていくのは間違いなく、特に長く活躍してくれる若年層と繋がるにはSNSの活用は必須になりつつあります。
まだ、SNSを活用していない介護施設の採用担当者、管理者はこの機会にSNS活用を検討してもらえるといいかと思います。
今回は以上になります。