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介護の仕事

トイレコール地獄を終わらせる|頻回コールの“原因別”対応術

トイレコール

悩む人

「さっき行ったばかりなのに…」

「行っても出ない…」

「トイレ!トイレ!トイレ!」

が続くと、正直しんどいですよね。

 

僕も介護現場で17年働いてきましたが、トイレコールが重なったり、トイレが頻回で大変な思いをしたことが何度もあります。

対応に追われて他のケアが止まったり、焦ってしまったり…。

それでも安全は守らないといけない。現場の悩みの中でもかなり大きいテーマです。

 

ただ、頻回トイレコールは「わがまま」ではなく、何か困っているサインであることが多いです。

原因の当たりをつけて対応を整えるだけで、本人が落ち着き、結果としてコールが減るケースもあります。

 

この記事では、トイレが頻回になる原因と解決策をまとめました。

「まず何から見ればいい?」がスッと分かる内容にしているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

本記事の信頼性

  当サイト管理者

●この記事を書いている僕は、17年以上の介護経験がある現役の介護士です。

●特養や老健、デイなどさまざまな職場を経験しました。

●TikTokもやってます。(@shinblog

 

トイレが頻回になる主な原因

最初に、トイレが頻回になる主な原因を解説します。

 

病気・服薬が関係する原因

病気や服薬が原因でトイレが近くなることがあります。

これらは、介護だけで解決しにくいのが特徴。たとえば過活動膀胱は「急に行きたくなる・少量でも何度も行く」、前立腺肥大は「出にくい・残尿感が強い」などの症状があります。

さらに尿路感染では痛み・濁り・発熱、利尿剤では服用後に回数が増えることも。いつもと違う変化があれば、早めに看護に共有しましょう。

 

便秘・腹部膨満が関係する原因

便秘や腹部膨満(お腹の張り)があると、腸にたまった便でお腹がふくらみ、膀胱が圧迫されてトイレが近くなることがあります。

その結果、「残尿感がある」「少ししか出ないのに何度も行きたくなる」といった頻回コールにつながるケースも。

最終排便が2〜3日ない、腹部が硬い・張る、ガスが増える、食事や水分が減ったなどの兆候があれば要注意です。

 

飲み物(利尿作用)・冷えが関係する原因

飲み物の種類や体の冷えがきっかけで、トイレが近くなることもあります。

コーヒーや濃いお茶、炭酸飲料などは利尿作用(尿が出やすくなる働き)があり、夕方以降に多く飲むと夜間の頻回につながりやすいです。

また、冷えは膀胱を刺激して尿意を強めるため、夏の冷房でもトイレが近くなることがあります。

 

認知症による“背景”が関係する原因

認知症の方の頻回コールは、必ずしも「尿意そのもの」が原因とは限りません。

さっきトイレに行ったことを忘れて繰り返し訴えたり、不安やさみしさ、落ち着かない環境、眠れない、痛み・かゆみ・寒さなどの不快感が“困りごとの出口”として「トイレに行きたい」に置き換わることがあります。

 

解決策① 病気・薬が原因のときは「多職種連携」が必須

頻回トイレコールの中には、病気や服薬が関係しているケースがあります。

この場合、介護だけで改善するのは難しいため、早めに看護師・医師へ共有し、多職種で対応しましょう。

 

多職種連携が必要になりやすい病気・薬

多職種連携が必要になりやすい病気・薬

尿意を催し、トイレが頻回になる病気・薬の代表例は以下のとおりです。

●過活動膀胱(急な尿意・少量頻回)

●前立腺肥大(出にくい・残尿感)

●尿路感染(痛み・濁り・発熱)

●糖尿病

●心不全

●腎機能低下

●利尿剤

 

病気・薬が原因かも?チェックポイント

病気・薬が原因かも?を見抜くには、「いまの変化」と「病歴・服薬」をセットで確認するのが近道です。

 

今の変化

●急に回数が増えた

●少量頻回

●残尿感

●排尿時の痛み・しみる

●尿の濁りや強いにおい、血尿っぽい、

●発熱やだるさ

上記があれば病気が原因の可能性が高いです。

 

病歴・服薬

●過活動膀胱

●前立腺肥大

●糖尿病/心不全/腎機能低下

●尿路感染

●利尿剤の服薬

当てはまる項目があれば、回数・時間帯・尿の様子も添えて早めに看護へ共有しましょう。

 

解決策② 便秘・腹部膨満を見逃さない

頻回トイレコールの原因が、便秘や腹部膨満のこともあります。

 

なぜ便秘でトイレが近くなるのか

便が腸にたまるとお腹が張り、腸が膨らんで膀胱を圧迫します。

すると膀胱に尿が十分たまっていなくても尿意を感じやすくなり、トイレが頻回になることがあります。

また、いきみや不快感そのものが落ち着かず、訴えが増えることも。排泄だけを見ず、腹部の状態と排便リズムをセットで捉えるのがポイントです。

 

便秘を疑うチェックポイント

便秘を疑うときは「日数」だけでなく、便の性状やお腹の様子まで確認しましょう。

最終排便が2〜3日ない、便が硬い・コロコロ、少量ずつしか出ない、いきみが強い、トイレが長いなどは要注意。

加えて腹部の張り・硬さ・痛み、ガスが増える、食事量や水分量の低下、活動量の低下(臥床が増えた)も頻回の引き金になります。

 

看護に共有すべき観察ポイント

便秘が疑われたら、看護に相談しましょう。

 

共有すべきポイント

①最終排便日

②回数と便の性状(硬い・少量・便失禁の有無)

③腹部の張り・痛み

④食事量・水分量

⑤活動量の変化

⑥下剤の使用状況

特に「排便が続けてない+腹部膨満が強い」「腹痛や嘔気がある」「急に食事が入らない」などは早めに連携を。

 

解決策③ トイレが近くなる飲み物に注意

頻回コールは病気だけでなく、飲み物の種類や飲む時間帯が引き金になることもあります。

 

利尿作用が出やすい飲み物

利尿作用(尿が出やすくなる働き)が出やすい飲み物は、以下のとおりです。

●コーヒ

●緑茶・ウーロン茶などの濃いお茶

●炭酸飲料

●エナジードリンク

●アルコール(施設では少ないが知識として)

ポイントは「何を飲んだか」だけでなく「いつ飲んだか」です。夜間に回数が増える方は、夕食後~就寝前の水分内容を見直すと良いです。

 

利尿作用が少ない飲み物(代替案)

利尿作用を抑えたいときは、ノンカフェイン飲料へ置き換えると良いです。

●水・白湯

●麦茶

●ルイボスティー

 

コーヒーが習慣の方はカフェインレスコーヒーもおすすめです。

また「お茶を薄める」「量を小分けにする」「日中にしっかり飲んで夕方以降は控えめにする」といった“量と時間帯”の調整も効果的です。

 

解決策④ 認知症の頻回コールは「トイレ以外」が原因のことも

認知症の頻回コールは、尿意だけが原因とは限りません。

不安やさみしさ、不快感などの“困りごと”が「トイレに行きたい」という訴えに置き換わることがあります。

 

トイレが“困りごとの出口”になる理由

認知症の方は「さっきトイレに行った」という記憶が抜けたり、いま何をしていたかが分からなくなったりします。

その結果、落ち着かない気持ちや違和感をうまく言葉にできず、言いやすい訴えとして「トイレに行きたい」が出ることがあります。

 

よくある背景(不安・さみしさ・ストレス・不快感など)

背景として多いのは、以下のとおりです。

●不安(ここがどこか分からない、これから何をするか見通せない)

●さみしさ(人を呼びたい)

●ストレス(騒音・人の出入り・環境の変化)

●眠れない・むずむずするなど

 

加えて、痛み・かゆみ、暑い寒い、尿意以外の腹部不快、便秘、肌トラブルなど身体の不快感が引き金になることもあります。

トイレに行っても毎回ほぼ出ない、特定の時間帯に集中する場合は、背景の可能性が高いサインです。

 

認知症の頻回コール対応策

対応の軸は「止める」よりも、安心と安全を作ることです。

まずはトイレに行った結果(出た/出ない、量)と時間帯を把握し、パターンがあるか確認しましょう。

 

その上で、落ち着ける環境に整える(刺激を減らす、照明を明るくする、トイレ表示や動線を分かりやすくする)と頻回が減りやすいです。

また、会話や簡単なレク(タオルたたみ・塗り絵・散歩など)で気分転換できると、不安がやわらぎコールが落ち着くこともあります。

 

認知症の方のNG対応

「さっき行ったでしょ!」と否定する、焦らせる・急かす、イライラを態度に出すのは逆効果です。

本人は“事実の確認”よりも“不安の解消”を求めているため、否定されると不安が増えるだけです。

 

また、対応が職員によって毎回違うと混乱しやすく、訴えが強まる原因になります。

安心を届ける対応を心がけましょう。

 

まとめ|頻回トイレコールは「困っているサイン」

頻回トイレコールは、本人が困っているサインであることが多いです。

まずは原因の当たりをつけ、病気や服薬が疑われる場合は早めに多職種へ共有しましょう。

 

便秘や腹部膨満、飲み物(利尿作用)や冷えが引き金になることもあるため、排便状況や水分の内容・時間帯など生活面の見直しも効果的です。

認知症の場合は、尿意以外の不安やストレスが訴えに置き換わることがあります。

背景を見立て、安心できる対応と環境を整えることで、本人も現場もラクになります。

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