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認知症ケア

「認知の変動 時間帯によって認知能力の良し悪しがある」症状のケア

2020年2月19日

認知症3

本記事の内容

「認知の変動 時間帯によって認知能力の良し悪しがある」症状のケア

「認知の変動 時間帯によって認知能力の良し悪しがある」症状のケア

レビー小体型認知症の人は、日によってや、時間帯によって周囲の状況に対する認識や会話の理解に良し悪しが起こります。

「認知」という概念は幅広く、様々な内容を指します。具体的には記憶、理解、判断、言葉などで、認知症の人は、これらの能力が障害されます。

認知能力の低下の具体例

記憶⇒思い出すことができない 覚えることができない
言葉⇒言葉の意味が理解できない 言葉のやりとりができない
理解⇒理解できない 何を言ってるのか分からない
認識⇒それが何か認識できない
判断⇒判断できない 判断を間違える
注意⇒複数のことに注意を向けることができない
計画⇒計画をたてることができない 準備することができない
手順⇒物事の手順がわからない(料理などの作る手順が分からなくなる)
使用⇒道具の使い方がわからない(テレビのリモコン操作がわからないなど)
計算⇒計算ができない(会計ができなくなるなど)
時間⇒時間や日にち、季節などが分からない
場所⇒ここがどこか分からない
人物⇒相手の顔が誰なのかわからない

これらは、「中核症状」と言われていて、認知症の人なら誰でも障害されます。病気の進行具合によって、認知の障害を受ける部分は人によって変わります。

認知の変動が起こるとこうなる

レビー小体型認知症の人は、この認知能力が一日の中で、あるいは1週間や1か月の間で激しく変化することが特徴です。頭がはっきりしていて活発な時とぼーっとしていて行動が緩慢になるときが入れ替わり起こります。原因は、脳幹網様体の障害が関係していると言われています。

※脳幹毛様体⇒脳幹の中にある網の目状のもので、血圧や心拍、呼吸などの調整にかかわっています。視床を通して、覚醒と睡眠にも深くかかわります。

アルツハイマー型認知症の人よりも、初期には物忘れなどの記憶障害があまり目立ちません。頭の回転が速く、理解力がありますが、認知の変動が起こると途端にぼーーっとした状態となり、判断力や理解力がおち、コミュニケーションがとりづらくなります。認知症検査をした時にも明らかに点数が下がるので、要介護認定を受ける認定調査にも影響します。

認知能力の低下は、周囲の人の目にも明らかな時があるとともに、本人の理解力が回復した際に、本人が「今まで自分は何をやっていたんだろう。」と気付くこともあります。

家族が注意していないと気づけないことも多く、医師から尋ねられて「そういえば、良い時と悪い時があります。」と答える家族は少なくありません。

また、特定の認知機能の低下がみられることがあり、いつもできていた着替えや歯磨きができなくなったり、極端に言葉がでなくなったりといったことがあります。

レビー小体型認知症は、視覚をつかさどる後頭葉が障害されやすいため、視覚による認知能力に低下がみられます。例えば、見まちがいや物がゆがんでみえる変形視が生じて、相手の顔や場所がわからなくなったり、物体との距離がつかめず、道具をつかえなくなったりします。

状態が悪くなったら

レビー小体型認知症の人は、一日の中で状態が良くなったり悪くなったりを繰り返します。介護者は、本人の状態を把握しておくことが大切です。ぼーーっとしている時は、「一人で歩かせない」「そばで見守ってあげる」などの対応をしてあげましょう。

認知能力を維持するためには

中核症状

介護者は普段から本人を観察して認知能力が低下していないかどうが、把握しておくことが大切です。本人の状態がわかれば、認知能力の高い時に、大事なことを伝えておくなどの対応がとれます。

また、人によっては認知能力の低下が起こる前にに何かしらのサインがある場合があります。そわそわしたり、テーブルをコツコツと何度もたたいたりなどです。事前に状態の変化が分かれば、介護者も準備ができ対応がとれます。

認知能力が低下してしまうと、料理をしたり、テレビやエアコンのリモコンを操作することが難しくなります。低下している時は、あえて難しいことをするのは控えましょう。

こうした能力を少しでも維持するには、折り紙がいいとされています。簡単な折り紙で大丈夫です。手先を使うことで脳が活性化され、認知機能の維持につながります。また、折り紙が難しければ、広告を1回折るだけでもいいです。継続しておこなうことで、認知機能の予防に効果があります。

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