私は、介護歴15年の経験を通じて、多くの介護職と接してきました。
素晴らしい介護職もいれば、残念ながらそうでない方もいます。
この記事では、特に「クズ」と呼ばれるような介護職たちとのエピソードを振り返ります。
また、介護職がなぜ「クズばかり」と思われがちなのか、その背景についても考察し、問題のある介護職への対策についても解説します。
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・この記事を書いている僕は、15年以上の介護経験がある現役の介護士です。
・特養や老健、デイなどさまざまな職場を経験しました。
・Twitterもやってます。(@shinbloger)
もくじ
介護歴15年で遭遇したクズな介護職たち
早速、僕が出会ったクズな介護職のエピソードを紹介します。
オムツの当て方を知らない初老介護士
ある日、60代の男性介護士に利用者さんのオムツ交換をお願いしました。
しばらくして、その介護士が汗をかきながら、「終わりました」とステーションへ戻ってきました。
僕は念のため、利用者さんの居室へ様子を見に行ったのですが、その光景にビックリ。なんと、オムツが前後逆さに付けられており、ズボンは下がったままの状態だったのです。
利用者さんの顔は、どことなく切ない表情。オムツには「うしろ」と明確に記載があったにもかかわらず、その介護士はオムツの当て方を理解していなかったのです。
その後、その介護士にはしっかりとオムツの当て方について指導を行いました。
清潔感に欠けた介護士
以前、私が働いていた介護施設には、ユニフォームがなく私服で働くところがありました。
そこに新人として入ってきた初老の男性介護士がいましたが、初対面でビックリ。髭はボーボーに伸び、髪はボサボサで脂ぎっており、衣服にはシミが目立っていたのです。
介護はサービス業であり、身なりはとても重要です。こぎれいな格好で利用者さんに接することが求められます。
その後、上司から指導が入り、その介護士はこぎれいな身なりに変わりました。
新人に厳しすぎる女性介護士
介護の現場では、経験年数が長くなると、時に変な自信やプライドを持ち、自分の価値観ややり方を他者に押し付ける人がいます。
ある日、新人の介護士が利用者さんにお茶を配っていた時のことです。
突然、「ダメ!」と大きな声が響きました。
振り返ると、そこには一人の女性介護士が立っていました。
「この人から先にお茶を配らないとダメなんです」と、彼女はお茶を配る順番を指摘。しかし、実際にはお茶を配る順番に決まりなどなく、誰から配っても問題はありません。
彼女は謎のルールを自分で作り、それを他者に押し付けていたのです。
その場で新人介護士は、状況が理解できず戸惑っていました。
陰口が大好きな介護士
以前働いていたデイサービスでのことです。
そこには管理者にベッタリと張り付いているパートの女性介護士がいました。
彼女は自分の仕事をそっちのけで、他の職員の陰口を言うのが大好き。まるで自分がサブリーダーであるかのように振る舞い、他の職員に指示を出すこともありました。
その態度が災いして、他の職員からは総すかんを食らっていました。
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なぜ「介護職はクズばかり」と思われてしまうのか?
世間一般には、介護職には「クズが多い」という偏見が少なからずあります。
その根拠の一つとして、「介護職 クズばかり」というキーワードでのGoogle検索結果が約1,900件以上です。
では、なぜこのような偏見が生まれてしまうのか?その原因は、以下の3つです。
メディアによるネガティブな報道が影響しているから
一つめは、メディアによるネガティブな報道が挙げられます。
ニュースでは、介護職による利用者への暴力事件がたびたび報道され、その度に視聴者に対して介護業界全体が同じような問題を抱えているかのような誤った印象を与えています。
このような報道が繰り返されることで、「介護職はクズばかり」という偏見が広まってしまうのでしょう。
しかし実際には、多くの介護施設では利用者に対して適切なケアが提供されており、介護職員も専門的な知識と献身的な姿勢で日々の業務に取り組んでいます。
こうしたポジティブな側面が報道されることは少なく、ネガティブな面が取り上げられてしますのです。
誰でもできる仕事だと思われているから
介護業界はここ数年、人手不足の状態が続いており、多くの介護施設がこの問題に悩まされています。
求人を出しても応募者が少なく、人材不足が深刻な施設では、最終的に閉鎖になるケースもあります。
また、人手不足を補うために、海外からの労働力に頼る施設も増えており、僕の勤務する施設でもミャンマーからの実習生を受け入れて現場を回しているのが現状です。
このように、介護職は人手不足のため、就職すること自体はそれほど難しくありません。
一般常識とやる気さえあれば、多くの場合、介護職に就くことが可能です。
その結果、無能な人材が少なからず入り込んでしまうこともあり、そうした人々が介護職の印象を悪化させているのです。
人間関係のトラブルが起こりやすいから
介護職は、利用者やその家族、そして同僚との間で密接な人間関係が求められます。
そのため、対人関係での摩擦が生じることは少なくありません。
こうしたトラブルが発生すると、その原因を「クズだから」と簡単に片付けられてしまうことがあります。
問題のある介護職の対策法
問題のある介護職員を改善させるのは、正直なところ難しいです。クズはそう簡単に変わりません。それがクズである所以でもあります。
そのため、こうした問題に対処する方法は、職場を変えることです。
自分が働きやすい環境を見つけることが、最も効果的な解決策となります。
では、クズのいない職場をどうやって見つけるのか?以下のポイントに注目してみてください。
年収が高いかどうか
クズのいない職場の特徴の一つは、高給与であることです。
年収が高い施設には、求職者が集まりやすいです。その結果、面接の段階で求職者を選別することができ、問題を起こしそうな求職者を排除できます。
職場には優秀な職員が集まり、クズのいない働きやすい環境が形成されます。
つまり、年収の高い施設に就職することが、良い職場を見つけるための一つの有効な方法です。
では、年収が高い施設をどう探すのか?
基本的に、都内の特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)がおすすめです。
また、転職エージェントを利用して高給与の求人を紹介してもらう方法も有効。高給与の案件は、求人サイトに掲載されていないことが多く、転職エージェントが専有しているケースも少なくありません。
転職エージェントは、カイゴジョブがおすすめします。
全国に求人があり、アドバイザーから転職サポートも受けられるため、自分に合った高給与の職場を見つけやすくなります。
カイゴジョブの口コミや詳細を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
≫カイゴジョブの電話はしつこい?その理由と上手に利用する対処法を解説
離職率が低いかどうか
クズを避けるためには、離職率も重要な指標です。
離職率が高い施設は、人手不足に悩まされています。
求職者が少ない中で、たとえ「微妙だ」と感じた候補者でも、現場を回すためにやむを得ず受け入れてしまうことがあるのです。
こうした微妙な人材は、やはり現場でトラブルを引き起こすことが多く、他の職員にとってストレスの原因となり、さらに離職率が上がるという悪循環を生むことがあります。
一方で、離職率が低い施設は、現場が安定しており、職員がストレスなく働ける環境が整っています。
安定した職場では、職員同士の信頼関係も築きやすく、トラブルが少ないため、結果として良好な労働環境が維持されるのです。
離職率が低い施設を選ぶことは、快適で安定した職場を見つけるための重要なポイントです。
面接で施設の方針や特徴をしっかりと語ってくれるか
離職率の低さに関わる重要な要素の一つに、面接時に施設の方針や特徴をしっかりと求職者に伝えられているかどうかがあります。
多くの離職は、求職者と施設の間のミスマッチが原因です。
引っ越しや家庭環境の変化といった避けられない理由を除けば、人間関係や会社の方針、福利厚生が原因の離職は、面接での適切な情報共有によって減らすことができます。
施設側は、面接時に会社の特徴や方針を明確に伝え、求職者の希望や要望をしっかりと聞き取ることが重要です。
そこでミスマッチが見つかるならば、無理に採用するべきではありません。
僕は、多くの介護施設で働いた経験がありますが、その中で管理者から「なぜ辞めていくのか?」という質問を何度もされました。
これは、施設の管理者が離職の原因を理解していないことを示しています。
離職の多くはミスマッチに起因しており、面接時にお互いの要望が一致した場合、職員は長く働き続けてくれることを理解しましょう。
最後に:クズじゃない!現場で出会った立派な介護職たち
今回は、クズ介護士のエピソードとその対策についてご紹介しました。
✓介護職はクズばかりと思われてる理由の再掲
クズ介護士を避けるには、クズのいない職場に転職することです。
クズのいない職場を探すなら、カイゴジョブの利用をおすすめします。
カイゴジョブは介護と医療業界に特化した転職サイトです。
19万件以上の求人があり、介護職から医療関連の専門職まで、幅広い職種の情報を提供しています。
ただし、忘れてはいけないのは、クズな介護職はほんの一部であり、実際には優秀でやさしい介護職員がほとんどだということです。
たとえば、利用者さんに楽しんでもらうために夜遅くまでレクリエーションの準備をする介護士や、他の職員が働きやすいように備品を整える介護士、床が汚れていればすぐに掃除をする介護士、そして利用者さんに寄り添い、心からのケアを提供する介護士たちが大半を占めています。
高齢者が安心して暮らせるのは、そんな優秀でやさしい介護士たちのおかげなのです。
今回は以上になります。