そんな悩みにお答えします。
介護美容セラピストは、高齢者に対して美容ケアを提供する仕事です。
高齢者の数の増加と美容への関心の高まりにより、この分野の需要は急速に伸びています。
しかし、具体的にどのような仕事なのか、収入はどれくらいあるのか、気になりますよね。
この記事では、介護美容セラピストの仕事内容から収入面に至るまで、詳細にわたって解説します。
記事を読めば、介護美容セラピストという職業に関する理解が深まります。
✓この記事を書いている人
・介護職歴15年以上の現役の介護士です。
・デイの相談員や管理者8年以上。豊富なレクの経験あり。
・現在は、老健に勤務しています。
もくじ
はじめに:介護美容セラピストとは?
介護美容セラピストは、介護が必要な高齢者に対して、美容ケアを提供する仕事です。
このサービスは、「外出が難しいけれどおしゃれを楽しみたい」と考える高齢者の方々向けに、ネイルやメイク、ヘアスタイリングといった美容ケアを提供します。
介護美容には、大きく2つのカテゴリーに分けられます。
一つずつ解説します。
介護美容
介護美容は、おしゃれを楽しみたい高齢者の要望に応えるサービスで、メイクやネイル、ヘアスタイリングなどの美容ケアを行います。
資格は必要ありませんが、高齢者のケアに関する知識と美容サービスの提供スキルが求められます。
美容ケアは、キレイになることで気分が高揚したり、リラクゼーションによるストレスの軽減や認知機能の改善などの効果があります。
サービスを受けた多くの方々が健康状態の向上を感じることから、介護美容セラピストやケアビューティストと呼ばれます。
ケアビューティストは、介護×美容の専門スクール介護美容研究所の特許商標です。
ケアビューティストについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
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【2024年最新】ケアビューティスト資格を取得するための完全ガイド
続きを見る
訪問美容
訪問美容は、美容師や理容師が高齢者の自宅や施設を訪問し、ヘアカットやシャンプーなどの施術を行うサービスです。
この仕事には、美容師免許または理容師免許が必要となります。
この資格を持ち、高齢者ケアのスキルを身につけることで、訪問美容サービスを提供することが可能です。
外出が困難な高齢者にとって、ありがたいサービスです。
訪問美容の詳細については下記の記事をご覧ください。
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訪問美容で介護を彩る!介護美容研究所の訪問美容コース完全ガイド
続きを見る
介護美容セラピストと訪問美容師の情報を表でまとめます。
介護美容セラピスト (ケアビューティスト) |
訪問美容師 | |
必須資格 | なし | 美容師or理容師免許 |
仕事内容 | メイク、ヘアスタイリング ネイル、エステ アロマテラピー |
ヘアカット、ヘアスタイリング カラーリング、パーマ 眉カット、産毛そり 頭皮マッサージ、フェイシャルエステ |
効果 | 自尊心と自信の向上 リラクゼーション効果 ストレス軽減 認知機能の改善 |
自尊心と自信の向上 リラクゼーション効果 ストレス軽減 外出意欲の向上 |
介護美容セラピストの収入はどれくらい?
介護美容セラピストの求人を、ハローワークや求人ボックスなどの、求人サイトで調査しても、見つかりませんでした。
セラピストの求人は多くありますが、高齢者に限定した介護美容セラピストを雇用する企業はほとんどないの現状のようです。
多くの介護美容セラピストは副業やフリーランス、自ら開業するなどの形で働いています。
そのため、介護美容セラピストの収入は、ピンキリで人によって異なります。
具体例を紹介すると、ケアビューティストである箱石さんは、月に15の施設を訪問し、東京都内でオートロック付きのマンションに一人暮らしをするほどの収入を確保しています。
この情報から推論します。
東京都内でのオートロック付きマンションの家賃相場を月10万円とすると、家賃が月収の1/3以下になるように生計を立てるのが一般的です。
これに基づくと、月収は少なく見積もっても30万円以上、年収では少なく見積もっても360万円以上はあると思われます。
なので、介護美容セラピストとして、生計を立てることは十分可能です。
訪問美容の収入について
訪問美容に関しては、正社員であれば年収300万円から420万円、時給は約1,500円前後となっています。
参照:求人ボックス
フリーランスや開業すれば、もっと多くの収入を得ることができます。
たとえば、訪問美容サロンRingoの代表である大脇貴志さんは、訪問美容の仕事のみで、月収50万円以上を得ています。
年収換算で600万円以上となり、働き方次第では、十分な収入を稼ぐことも可能です。
介護美容セラピストの需要は急上昇中!
介護美容セラピストとして生計を立てれることは理解できたでしょう。
また、介護美容セラピストの需要についても、今後上昇していきます。
その根拠は下記になります。
一つずつ説明します。
介護美容の市場規模は340億円以上
介護美容の市場規模は現在340億円を超えており、この数字は今後も増加する見込みです。
この推計は、令和3年の厚生労働省のデータに基づいています。
当時、要介護(要支援)認定を受けている人は680万人以上です。
これらの方々のうち、わずか10%が2か月に1回介護美容サービスを利用するだけで、市場の規模は既に340億円を超える計算になります。
さらに、2040年には要介護(要支援)認定者の数が980万人を超えると推測されており、これに伴い介護美容市場も拡大していくことが予想されます。
このような背景から、介護美容セラピストの需要は今後も上昇し続けることが見込まれています。
シニア世代の85%以上が美容意識が重要と考えている
株式会社リクルートライフスタイルの調査によると、シニア世代の中で美容への関心が高い人が非常に多いことがわかりました。
実に85%以上のシニアが美容を重視しており、特に人と会うときや出かけるときに、身なりに気を使う人が多いとのことです。
この世代では、健康と美容が密接に関わっているという認識もあり、介護美容サービスのニーズが高まっている理由の一つとなっています。
3年で施設数は42倍になっている
日本初「介護×美容」の専門スクール介護美容研究所によると、新・訪問美容サービスcare sweetの登録者数は、2019〜2021年の3年間で、利用者は約27倍、施設数では約42倍になっているそうです。
care sweetとは、介護美容研究所が運営している利用者、介護施設と介護美容師、ケアビューティストをマッチングするサービス。
介護美容の認知度は、急速に高まっています。
今後もこの勢いはしばらく続くため、介護美容セラピストとして成功するチャンスは大いにあります。
介護美容セラピストとして活躍している人の声
介護美容セラピスト(ケアビューティスト)として活躍している方の声を紹介します。
先輩方の意見を聞くことで、刺激やインスピレーションだけでなく、安心感も得られると思います。
女性 Mさん
ケアビューティーの施術は、20分という短い時間で、メイクやネイルだけでなく、リンパドレナージュやフェイス・ヘッドマッサージなどもあります。
最初は恥ずかしさから薄い色を選ぶ方が多いですが、徐々に「家族や周囲に気づいてもらいたい」という思いから、より鮮やかな色に挑戦するようになります。お客様一人ひとりの好きなカラーは、着ているお洋服の色にも表れており、それをメモしてお客様に合わせたサービスを心掛けています。
女性 Hさん
介護美容はニッチな業界です。誰かに雇用してもらうことは現時点で0です。
介護美容研究所の紹介制度や地道な営業活動、知人の紹介などで施設開拓をしてきました。今では、介護美容1本で生計を立てることができています。
女性 Hさん
初めてのネイルケアで、すべての爪を整え、薬指にアートを施しました。無理な提案はせず、ご利用者のペースに合わせておしゃれを楽しんでいただきたいと考えています。次回のご利用も楽しみにしています!
引用:X
女性 Kさん
おばあちゃんが病気でジャージ姿になったことがきっかけで、介護美容を学び始めました。
特にメイクセラピーで、シニアの方々が輝く姿に感動。
そこから、「メイクと写真」を使って、シニアの方々とその家族が共に楽しめる、忘れられない美しい瞬間を残す活動に情熱を注いでいます。
女性 Sさん
コロナ禍で介護美容に出会い、「これだ!」と思いました。
接客経験を活かし、介護美容研究所で学びながら実務者研修も修了。
自分のサロン「kalakala」を開業し、ケアビューティの普及と介護予防の講師も務めています。
女性 Hさん
18歳で父の介護から異業種を経て、コロナを機に介護美容に出会いました。
サービス業の経験を活かし、笑顔を届けたく介護美容研究所へ入学。
2021年、自分のサロン「晴hare」を開業しました。
女性 Rさん
退職しました!
スッキリする!嬉しい!って思っていたはずなのに、セレモニーの看護長さんの言葉で泣いちゃいました。
介護職員は引退しますが、介護×美容のケアビューティストは目指したいと思います。
おっとりしていて面白くて可愛いおじいちゃんおばあちゃん大好きです。
引用:X
女性 Rさん
私の理想は、介護施設にケアビューティストが常駐すること。
これにより、入居者様は追加料金なしで日常的にも非日常的にも美容サービスを享受できます。
ケアビューティストは施設の正職員として固定給で働き、介護士や看護師は他の重要な業務に専念できるようになる。
これが私が目指す、すべての人にとってのwin-winの状況です。
引用:X
介護美容セラピストに必要な知識とスキル
ここまでの説明から、介護美容セラピスト(ケアビューティスト)として生計を立てることは十分に可能であり、今後も業界の需要は増加する見込みです。
そのため、稼ぎやすくなり、収入アップの可能性も高まることが理解できたかと思います。
とはいえ、介護美容セラピストとして生計を立てるのに必要な知識やスキルがあります。
一つずつ解説します。
美容ケアのスキル
介護美容セラピストには、高度な美容ケア技術が必須です。
これには、メイクアップ、ネイルケア、フェイシャルトリートメント、ヘアスタイリングなどが含まれます。
特に、高齢者の皮膚や髪の特性を理解し、それに適した技術や製品を選択する知識も求められます。
介護の知識
介護美容セラピストが美容ケアを提供する顧客は、要介護の高齢者がメインです。
そのため、介護に関する基本的な知識も重要です。
身体的な制約を持つ方への対応方法や、コミュニケーションの取り方、緊急時の対処法などが含まれます。
メニュー、料金設定
サービスのメニューと料金を適切に設定することは、ビジネスの成功に直結します。
市場調査を行い、ターゲット顧客のニーズと財務的な余裕を理解することが重要です。
また、料金設定は透明性があり、顧客にとってわかりやすいものであるべきです。
契約書の作成
プロフェッショナルな関係を保つためには、サービス内容、料金、キャンセルポリシーなどを明記した契約書を用意しなければいけません。
これにより、双方の権利と責任が明確になり、トラブルを未然に防ぐことができます。
顧客獲得(営業)
顧客獲得は事業を継続させるために不可欠です。
効果的な営業戦略には、口コミの促進、SNSを利用した宣伝、ローカルイベントへの参加などがあります。
また、既存の顧客との良好な関係を維持することも、新たな顧客を獲得する上で効果的です。
介護美容セラピストとして成功するには、これらのスキルと知識が必須となります。
とはいえ、いきなり言われると戸惑ってしまいますよね。
そこで、おすすめするのが介護美容研究所です。
介護美容研究所では、介護美容セラピスト(ケアビューティスト)として、一人立ちするためのノウハウを網羅的に学ぶことができます。
介護美容セラピストを目指すなら介護美容研究所がおすすめ!
介護美容研究所は、介護美容セラピスト(ケアビューティスト)を育成するスクールです。
メイク、ネイル、エステなどの美容ケアのスキルは勿論、介護の知識や介護実習もカリキュラムにあります。
また、顧客獲得営業や契約、請求についての講義も用意されており、ケアビューティストととして、独立するためのノウハウを網羅的に学ぶことができます。
介護美容セラピストの講座は、一般社団法人日本介護美容セラピスト協会も行っています。
ただし学べるのは、美容ケアや介護の知識までです。
介護美容セラピスト(ケアビューティスト)を本気で目指すなら、介護美容研究所がおすすめです。
介護美容研究所には、ケアビューティストを本気で目指す仲間と切磋琢磨し、励まし合いながら成長できる環境があります。
介護美容研究所の詳細や口コミを読みたい方は下記の記事をご覧ください。
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【95件の口コミ】介護美容研究所の評判を徹底解説!メリット・デメリットと学費まで完全ガイド
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まとめ:介護美容セラピストの収入について
介護美容セラピストとして生計を立てることは、十分可能です。
高齢者人口の増加や美容に対する意識の高まりに伴い、この職業の需要は今後も拡大すると予測されます。
これは、介護美容セラピストとして活動するにあたり、大きなチャンスです。
しかし、現状では介護美容セラピストを専門に雇用する施設はあまりなく、副業やフリーランス、あるいは自身でビジネスを開業する形で働いています。
このような働き方は、柔軟性や自由度が高い一方で、安定した収入を確保するためには、美容ケアの技術や介護に関する知識に加え、営業力やマーケティングスキルも求められます。
介護美容セラピストを目指すなら、介護美容研究所がおすすめです。
美容ケアの技術はもちろん、介護に関する基本的な知識、ビジネススキル、営業やマーケティングに関する知識など、介護美容セラピストとして成功するために必要な全てを学ぶことができます。
今回は以上になります。