■清潔を保持するためにも入って欲しいんだけど...
■入浴の時間も決まっているから、時間内に入って欲しい。
認知症の利用者さんには、入浴拒否がある場合が多くあります。
入浴拒否があると、スケジュールが狂ってしまうため、多忙な介護職には、頭の痛い悩みです。
僕は、認知症対応型通所介護の相談員を4年以上やっており、多くの認知症高齢者の方と接してきました。
そして、入浴拒否がある利用者さんの声かけには、創意工夫を繰り返してきました。
この記事では、多忙な介護職のためにスムーズに入浴をうながす効果的な声かけを紹介していきます。
実際に、使ってみて効果抜群だった声かけばかりです。
記事を読めば、入浴をうながす上手な声かけが分かり、介護のストレスが軽減できるはずです。
✓記事を書いている人
もくじ
入浴拒否に効果抜群な声かけ➀
介護職
○○さん ニューヨークに行きましょう!ニューヨーク!楽しいですよ。
ただのダジャレだとあなどるなかれ。
高齢者は、シンプルなダジャレが大好きです。
この声かけで、ゲラゲラ笑いながら、脱衣所へむかう利用者さんを多く見てきました。
入浴拒否に効果抜群な声かけ②
介護職
いっぱい汗かきましたね。今日は暑いですからね。シャワーで流せば気持ちいいですよ。お風呂へ行きましょう。
体操や散歩の後などに、声かけすると効果は倍増します。
入浴拒否に効果抜群の声かけ③
介護職
〇〇さん今日は娘さんが新しい洋服を買ってきてくれました。これを着て、娘さんに合えば喜んでくれますよ。着替えましょう→(浴室にいったら)ついでお湯につかって体もキレイにしましょう。
娘さんに頭が上がらなかったり、大切に思っている方はこの声かけですんなり入ってくれます。
入浴拒否に効果抜群の声かけ④
介護職
〇〇さん背中にデキモノがあるので、お湯でキレイに流してからお薬塗りましょう。これ以上悪くなったら、痒くて大変ですからね。
お薬を塗るという声かけはとても効果的です。
痒みや湿疹があれば、誰もが治したいと思います。
入浴拒否に効果抜群の声かけ⑤
介護職
〇〇さん今日は一番風呂ですよ。〇〇さんが気持ちよく入れるように朝早くきてピカピカにしておきました。気持ちいいから入りましょう。
特別感をだすことで、入ってくれる方は多くいます。
特に堅物な男性利用者さんい効果ありです。
入浴拒否に効果抜群の声かけ⑥
介護職
〇〇さん今日はゆず湯ですよ。香りが最高です。身体も温まって、今夜はぐっすり眠れますよ。
ゆず湯や菖蒲湯など特別なお風呂だと、気持ちが高まり入浴してくれることもあります。
入浴拒否に効果抜群の声かけ⑦
介護職
〇〇さん体重を測るので脱衣所までお願いします。(脱衣所についたら)体重を測るので、洋服を脱いでください。(体重測定のあと)洋服も脱いだんだし、ついでにお風呂にはいりませんか?
このパターンで毎回入浴してくれる利用者さんがいます。
入浴拒否に効果抜群の声かけ⑧
介護職
〇〇さんお医者さんに入浴後、この薬を塗るように頼まれているんです。
なので、億劫だとは思いますが、お風呂へ入りましょう。
医者のパワーは絶大です。
介護職の言うことはきかなくても、医者というパワーフレーズを出すだけで、入ってくれる方も多くいます。
入浴拒否に効果抜群の声かけ⑨
介護職
〇〇さんお友達の✕✕さんがお風呂に入るそうです。〇〇さんも一緒に入りませんか?たのしいですよ。
仲良しの利用者さんの力を借りるのも、効果的です。
一緒に入浴をうながしてくれる方もいます。
入浴拒否に効果抜群の声かけ⑩
介護職
〇〇さんお風呂が嫌なら、足だけも洗いませんか?(足浴しているとき)気持ちいいでしょう。お風呂につかるともっと気持ちいいですよ。
足浴中に足をマッサージしてリラックスさせてあげると、入浴してくれるかもです。
入浴拒否に効果抜群の声かけ⑪
介護職
〇〇さんお湯の温度だけでも確認してくれませんか?(お湯に手をつけたら)丁度いいですか?だったらお風呂へ入りませんか?お手伝いしますから。
お湯に触れることで、入浴する気になる利用者さんもおられました。
入浴拒否に効果抜群の声かけ⑫
介護職
おひとりで入りますか?私がひとりでお手伝いしますから。
周りに人がいることが恥ずかしい方もおられます。
そんな時は、プライベートな空間を作ってあげることで、入ってくれるでしょう。
入浴拒否に効果抜群の声かけ⑬
介護職
〇〇さん、今日娘さんが会いに来てくれますよ。シャワーを浴びてきれいな格好でお出迎えしましょう。
特養に入っている入居者様にとって家族が会いにくることは特別なことです。
そういった機会を使って声かけしてみるのもありです。
最後に
今回は、入浴拒否のある方に、上手に入浴をうながす声かけを紹介しました。
入浴の声かけは、けっして無理強いしないことがポイントです。
ムリヤリ服を脱がしたり、シャワーをいきなりかけるといった行為は決してやってはいけません。
認知症の方は、記憶障害により何をされたかは忘れてしまっても、嫌な感情だけは残ります。
嫌な感情がのこると次からはさらに拒否が強くなり、暴言や暴力といったケースに発展する場合があります。
入浴拒否する理由を探り、声かけの仕方や誘導の創意工夫をしていくことが大切です。
今回は以上になります。