そんな悩みにお答えします。
✔本記事の内容
・認知症は良い食事で予防できる根拠
・認知症予防にはMIND食がおすすめ
・アルコールやタバコは認知症によくない
この記事を読むと、どんな食生活をすると認知症の予防ができるのか分かります。
✔こんな人におすすめ
・将来の認知症が心配で予防したいと考えている人
・家族の認知症を予防したいと思っている人
・どんな食事を摂れば認知症予防になるのか知りたい人
というわけで、「認知症予防と食事」の記事を書きました。最後まで読んでいただけたら幸いです。
もくじ
認知症は良い食事で予防できます。
認知症は良い食事で予防ができます。なぜなら、糖尿病や高血圧、肥満といった生活習慣病が要因で認知症の発症率が上がることがロンドンのアルツハイマー病協会国際会議で発表されました。生活習慣病を治療するのに大切なことは良い食事です。良い食事を摂ることで生活習慣病を治療し、認知症の予防ができることは間違いありません。
食事以外にも認知症を予防するためのポイントがあります。その記事をまとめていますので、知りたい人は確認ください。
【プロが解説】認知症は予防できる!予防するための5つのポイント
生活習慣病は認知症以外にもいろんな病気を誘発するので、治療することが望ましいです。
認知症予防にはMIND食がおすすめ
認知症の原因の6割を占めるのがアルツハイマー病。このアルツハイマー病の予防に効果的な食事法と言われているのが「MIND食」です。MIND食は、2015年3月、認知症の国際誌であ『Alzheimer’s & Dementia』にて、米・ラッシュ大学医療センターが発表しました。その論文によるとMIND食を実践することで、アルツハイマー病リスクが大幅に低下するそうです。
MIND食(マインド食)って何?
MIND食とは、心疾患の予防に効果的とされる「地中海ダイエット」と高血圧症によいとされている「DASH食」を組み合わせた食事法です。
※地中海ダイエット…地中海に隣接する国々に根付いている食事法です。主にヘルシーな脂質、ナッツ、フルーツ、そして野菜をたくさんとる食事法です。
※DASH食…心筋梗塞などの心疾患で亡くなる人の多いアメリカで開発された食事法です。主に、ミネラルや食物繊維などの豊富な野菜や果物、低脂肪の乳製品を多く摂る食事法です。
MIND食はアルツハイマー病を53%減少させる。
論文によると、約1000人の高齢者を対象に、MIND食を取り入れたループとMIND食を取り入れなかったグループに分け、10年間調査したそうです。
その結果、MIND食を取り入れたグループのアルツハイマー病のリスクを53%も減少させることができたそうです。
なぜMIND食は認知症予防に効果があるのか
MIND食を取り入れることで、高血圧や糖尿病、肥満といった生活習慣病を改善、予防することができます。生活習慣病を改善することは結果的に認知症の予防につながるからです。
MIND食がおすすめな理由
MIND食は、日本でも比較的食卓に取り入れやすい食材ばかりです。MIND食には、毎日摂りたい食材10項目と避けたい食材5項目が明確に提示されています。栄養学に乏しい人にとっても分かりやすいので、取り組みやすい食事法となっています。
✔MIND食の具体的な食材
✔毎日摂りたい食材10項目
毎日摂りたい
・緑黄色野菜(週6日以上)…ベータカロテンやビタミンC、ビタミンEを摂取できる。
・その他の野菜(毎日)…食物繊維を摂取できる。
・ナッツ類(週5日以上)…アーモンドやクルミ、ピスタチオ、マカダミアナッツなど
・ベリー類(週2日以上)…ブルーベリーやクランベリー、ラズベリーなど
・豆類…(週3日以上)…タンパク質やミネラル、ビタミンBやビタミンEが摂取できる。
・全粒穀物(1日3回以上)…玄米や全粒粉の小麦など、精製されていない穀物です。
・魚(なるべく多く)…サンマやサバ、イワシなどの青魚は、DHAやEPAが摂取できる。
・鶏(週2以上)…ビタミンB群が摂取できる。
・オリーブオイル(優先して使用)…血液をサラサラにしてくれるオレイン酸を多く含む。
・ワイン(1日グラス一杯)…ポリフェノールを多く含む。
ワインが苦手な人は、コーヒーや緑茶で代用できます。
✔避けたい食材5項目
避けたい
・赤身の肉(週4回以下)
・バター(なるべく少なく)
・お菓子(週5回以下)
・チーズ(週1回以下)
・ファストフード(なるべく食べない)
また、塩分は1日6g未満にしましょう。
一定期間続けるのではなく、継続して長く続けることが大切です。アルツハイマー病は、発症の25年前から原因物質の蓄積が始まっています。40代、50代といった若いうちから意識して取り組んでいくことが予防につながります。
✔MIND食を取り入れたレシピ本を紹介します。
「認知症リスク減! 続々 国循のかるしおレシピ (かるしおシリーズ)」こちらの書籍は、3品献立を中心とした献立レシピ、マインド食の組み込み方がわかる単品レシピが多く書かれています。MIND食に興味のある人はぜひお買い求めください。
アルコールやタバコは認知症によくない
アルコールの摂りすぎやタバコは、認知症の発症率を上げることが分かっています。
アルコールの飲みすぎは、認知症のリスクを3.4倍上昇させる
研究チームが5年にわたり、3000万人を対象とした大規模調査を行ったところ、アルコールの飲みすぎで男性では3.4倍、女性では3.3倍にあらゆる認知症のリスクが上昇することが分かりました。
※ワインにもアルコールが含まれていますが、飲みすぎず適正量なら認知症の予防に効果があります。
アルコールの1日の適正量とはどれくらい?
世界保健機関(WHO)は、アルコールの飲みすぎは、男性の場合は1日当たり60g以上、女性の場合は40g以上と定義しています。
アルコール10gは、ビールでは250mL(ロング缶の半分)、ウィスキーでは30mL(シングル1杯)、ワインでは100mL(グラス1杯弱)に相当します。
タバコは認知症のリスクを上昇させる
タバコは認知症の原因の一つです。タバコを喫煙することで、脳の萎縮の進行が早まります。具体的には、5年~10年早まるという研究データがあります。
喫煙者の認知症の発症率は、本数が増えることで上昇します。
・1日11本~40本で1.4倍に上昇
・1日41本以上では、2.1倍に上昇
するという研究データがあります。
最後に
栄養豊富な食事を継続することは、認知症以外の病気にも効果的です。良い食事を習慣化していくことが大切ではないでしょうか。