そんな疑問にお答えします。
✔本記事の内容
・パーソンセンタードケアがおすすめな理由
・パーソンセンタードケアとは?
・パーソンセンタードケアのおススメ本2選
結論から言うと、認知症ケアを学ぶならパーソンセンタードケアがベストだと思います。
認知症ケアには、他にもバリテーションやユマニチュードなどがありますが、パーソンセンタードケアが分かりやすくていいと思います。
✓記事の信頼性
この記事を書いている僕は介護歴10年、現在も認知症対応型通所施設に勤務していて、パーソンセンタードケアを実践しています。日々の実践からパーソンセンタードケアの有効性を感じています。
今回は、認知症ケアを学ぶにはなぜパーソンセンタードケアがおすすめなのか?そして、パーソンセンタードケアとは?この2点について解説していきます。
この記事を読み終わった頃には、パーソンセンタードケアの有用性と概要が理解できているはずです。
2025年には認知症高齢者は700万人以上と言われています。パーソンセンタドケアの需要は今後拡大していくはずです。
もくじ
パーソンセンタードケアがおすすめな理由
パーソンセンタードケアが認知症ケアにおすすめな理由は5つあります。
おすすめな理由5つ
・実績がある
・認知症の症状を数値化するツールがある
・介護士の助けにもなる
・研修が充実している
・書籍が充実している
といったところです。では、一つずつ解説していきます。
実績がある
パーソンセンタードケアは1980年代にイギリスで生まれてから、世界に広がり認知症ケアの分野で世界を驚かしています。
日本でもパーソンセンタードケアを取り入れている施設が徐々に増えてきており、認知症の症状が改善された事例が多数あります。
認知症の症状を数値化するツールがある
パーソンセンタードケアには、ケアマッピング(DCM)といつツールがあります。
ケアマッピング(DCM)は、認知症の症状を数値化して評価するツールです。
数値化することにより、認知症の人の状態を”見えるか”することができます。ケアマッピングを定期的に繰り返すことで、症状の改善を数字で理解できます。
介護士の助けにもなる
パーソンセンタードケアとは、本人と介護士の理解を深めるケアです。
ケアする側、ケアされる側も繰り返しDCMを行うことで、よりよい関係を築けるようになります。
パーソンセンタードケアを導入することで、「症状が改善できた。」「笑顔が増えた」など、多数の報告がされています。
研修が充実している
パーソンセンタードケアの研修は、東京と愛知で定期的に開催されています。
認知症ケアの研修が定期的に開催されているのはパーソンセンタードケアくらいだと思いますよ。
書籍が充実している
パーソンセンタードケアの書籍は、実践編から実例集まで多数あります。
書籍からパーソンセンタードケアを学ぶのもいいと思います。
パーソンセンタードケアとは?
パーソンセンタードケアは、イギリスのトム・キットウッド教授が1980年代後半に提唱しました。
パーソンセンタードケアとは、認知症を持つ人を一人の人として尊重し、その人の立場に立って行う認知症ケアです。
今では、日本の多くの介護施設でパーソンセンタードケアを認知症ケアの方法として取り入れています。
パーソンセンタードケアを図で理解しよう
パーソンセンタードケアには、「ケアマッピング(DCM)」「5つの要素」「心理的ニーズ」といった言葉が使われます。
これらの言葉の意味を分かりやすく解説するとこうなります。
「ケアマッピング(DCM)」→症状の評価
「5つの要素」→症状の原因
「心理的ニーズ」→ケアの実践
パーソンセンタードケアでは、この評価、原因、実践を使って認知症の方の症状の改善を図ります。
図で表すとこんな感じです。
パーソンセンタードケアでは、このサイクルを回すことで、認知症の方の症状を改善していきます。
では、ひとつずつ掘り下げていきます。
ケアマッピング(DCM)
ケアマッピング(DCM)とは、研修を修了したマッパーが、認知症の抱える人たち5名前後をグループホームや特別養護老人ホームの共有スペースにおいて、6時間以上連続して観察し、その人がどのように過ごしていたか、どのようなケアを受けていたかを評価するツールです。
詳しくは別途記事を作成したのでそちらをご覧ください。
ケアマッピングで認知症の症状の評価を行います。
評価をしたらその原因を探ります。
5つの要素
認知症の人の症状は、下記の5つの要素が複雑に絡み合って起こるとされています。
5つの要素
・脳の障害(アルツハイマー型認知症,血管性認知症など)
・健康状態(視力,聴力,無気力,薬の副作用など)
・生活歴(過去の過ごし方やライフスタイル)
・性格(生まれつきもつ感情や意思 こだわり)
・環境(生活の場,人間関係,ケアの質)
これらの5つの要素から症状の原因を探ります。
心理的ニーズ
原因が分かったら、ケアの実践です。その人の心理的ニーズを満たすケアを行います。
トム・キットウッド教授は、心理的ニーズを理解する上で、「人として無条件に尊重されること」を中心に、「共にあること」「結びつき」「たずさわること」「くつろぎ」「自分らしさ」という6つのことを花びらで表現しました。
心理的ニーズを満たすケアを実践して、再度評価をします。
パーソンセンタードケアはこういったイメージを持つと理解しやすいですよ。
パーソンセンタードケアのおすすめ本2選
パーソンセンタードケアを理解するには本を読むと手っ取り早いですよ。
僕が読んでみてわかりやすかった本を2冊紹介します。
この2冊のレビュー記事もありますので、詳細が気になる方はそちらをご覧ください。
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現役介護士がパーソンセンタードケアのおすすめ本を紹介します。
まとめ:学んで即現場で実践してみることが吉
今回は、パーソンセンタードケアが認知症ケアには最適である理由と、パーソンセンタードケアの概要を解説しました。
一冊本を読んでみるといいと思います。上で紹介した本には、現場に役立つノウハウがかなりつまっています。
即現場で使えるケアもあるので、読んでみて試してみるのが一番かなと思います。
実際やってみると肌でパーソンセンタードケアの効果がわかりますよ。
今回は以上になります。