※この記事にはプロモーションが含まれています。

認知症ケア

認知症の検査。最初に何をすればいい?

2020年2月11日

悩む人
認知症検査について詳しく知りたい。母の様子が最近おかしくて、認知症ではないかと疑っている。病院へ行こうと思っているが事前にどんな検査をするのか知りたい。あと準備しておくことがあったら教えてほしい。

こんな悩みにお答えします。

本記事の内容

・認知症の診断にはどんな検査がされるか
・受診する際の準備と心構え
・MCIスクリーニング検査について

本日の記事では

 認知症診療における最近の検査

こちらの論文を参考にさせていただきました。

この記事を見に来てくれた方は

・家族に認知症かな?っと思う人がいて、病院を受診するつもりだが、どんな検査をするか知りたい。
・介護施設で働いていて、認知症について調べている介護職員。

こういった方が多いのではないかと思います。事前に知識を集めることは有益です。本日は皆さんの一助となるようにわかりやすく記事を書きましたので、最後までご覧ください。

認知症とは?プロの介護士が説明します!

認知症の検査について

中核症状

認知症の受診にはどの診療科にいけばいいの?

かかりつけ医がいるなら、そちらに相談してみるのがおすすめです。かかりつけ医は、これまでのご本人の経過をよく把握しています。そこから認知症の可能性を判断することも可能です。また、必要なら専門の医療機関を紹介してくれます。

主に、認知症の診断や検査をしてくれる心療科は、精神科、神経内科、脳神経外科、心療内科です。これらの外来がある病院なら、基本的に検査が受けられます。

最近では、もの忘れ外来や認知症外来という専門外来が増えてきました。これらの外来では、日本認知症学会などで専門医の資格を取得した医師が働いていることが多いです。

認知症の相談窓口はどこ?

★市町村役場、保健所や保健センター

各地域の保健所や保健センターでは、認知症にかかる相談にのってくれます。市町村役場でも、認知症施策に力を入れている地域では、専門的な相談にのってくれます。また市町村役場の窓口(高齢科や福祉課)では、介護認定の申請ができます。今後のケアのことを考えると介護保険サービスについても情報を集めておくといいです。

★市町村の地域包括支援センター

地域包括支援センターは、地域高齢者の総合相談窓口です。勤務するスタッフは、社会福祉士や介護支援専門員などでいわゆる「介護のプロ」です。介護にまつわる悩みや相談を親身になって聴いてくれるはずです。また、要支援認定を受けた高齢者の介護予防プランも作成してくれて、介護予防サービスも紹介してくれます。

★認知症カフェ

認知症カフェは、有志の団体による認知症ケアや家族の相談窓口です。NPO団体や地域の医療法人、社会福祉法人などが運営していて、昼食やお茶を楽しみながら、認知症の方やその家族が気軽に触れ合える場所です。同じ境遇の方と話すことは、悩みや不安の解消につながります。

認知症の検査

認知症の検査には、専門医師の問診 脳の画像検査、血液検査、心理検査、家族や介護者への聞き取りなどを組み合わせて行われます。

★心理検査

心理検査とは、認知症の早期発見や認知症の進行の程度を調べるものです。医師や臨床心理士が行います。一般的によく使われているのは、知的機能や認知機能を把握するためのもので、ご本人に負担なく、短い時間で行えます。代表的な検査を2つ上げます。

1改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)

高齢者の大まかな知的機能の障害の有無や程度を判定できます。年齢、今日の日付、計算、数字の逆想など9つの項目があります。満点は30点で、20点以下は認知症の疑いが高くなります。

2MMSE

長谷川式簡易知能評価スケールと似た問題が多くあります。加えて図形の描写、視空間能力、文章の記載などの項目など11項目あります。満点は30点で、24点以下は認知症の疑いが高くなります。

何か変だな。不安に思ったら試して起きたい認知症テスト

★脳の画像検査

一般診療では、MRIやCTが行われ、脳の萎縮や梗塞、出血の有無などを調べます。

診察の準備と心構え

中核症状

心構え

認知症の不安や思いを拭ってくれるのは人とのつながりです。地域包括支援センターに相談してみたり、認知症カフェなどに顔をだしてみるのもいいでしょう。認知症の家族や専門家に話を聴いてもらえれば、気持ちを楽にできます。また、診察や検査の注意点なども教えてくれるでしょう。

受診の前の準備

診察では次のようなことが聴かれます。メモしておき、医師に渡しましょう。正しい情報は、正しい診断、正しい治療へとつながります。

・気になる症状はどのようなもので、いつからではじめたか
・症状がではじめたころにきになるキッカケ、病気や事故などはなかったか
・発見してからのこれまでの進行や悪化はあるか
・これまでの病気や今、治療中の病気の情報
・今服薬しているお薬の情報(お薬手帳を持っていく)
・その他、家族としてきになること、気がかりなこと

MCIスクリーニング検査

MCIスクリーン検査とは、認知症を発症する前の予防の検査です。現在、認知症は症状の進行を一定期間を防ぐ薬はあるものの、根本的な治療薬はまだありません。大切なのは発症後の治療ではなく、発症前の予防です。

認知症を予防する5つのポイントを記事にしました。予防法を知りたい人はこちらをどうぞ

【プロが解説】認知症は予防できる!予防するための5つのポイント

MCIとは

MCIとは、軽度認知障害のことです。健常者と認知症の中間を指します。日常生活に支障はありませんが、5年以内に半数が認知症を発症すると言われています。認知症予備軍と言われるMCIですが、最近の研究では、MCIの段階で適切な予防や治療を行えば、認知症を防ぐことや遅らせることが可能とわかってきました。

認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症では、発症する20年前から原因物質となるアミロイドベータペプチドが脳内にたまりはじめ、認知機能が少しずつ低下していきます。

MCIスクリーン検査とは

MCIスクリーン検査は、アルツハイマー型認知症の前段階であるMCIのリスクをはかる血液検査です。この検査では、アミロイドベータペプチドの排除や毒性を弱める3つのたんぱく質を調べることで、MCIのリスクを判定します。

本記事のまとめ

・認知症の診察は、精神科、神経内科、脳神経外科、心療内科で可能。

・認知症の検査には、問診、画像検査、血液検査、心理検査などが組み合わせてつかわれる。

・きになる症状がでたのはいつか?既往歴、服薬情報などの準備が必要。

・MCIスクリーニング検査は、将来の認知症のリスクを判定できる血液検査。

-認知症ケア
-

© 2024 しんぶろぐ〜介護ノート〜